サーバー契約とドメイン取得が別々になるのは、役割と管理主体がまったく違うからです。
サーバーとドメインの違い
1. 役割の違い
サーバーの役割
- サーバーとは、Webサイトのデータ(HTML, 画像, プログラムなど)を保存しておくパソコン本体のことです。
- なので契約内容は「ストレージ容量、通信速度、稼働率」などパソコンのスペックになります。
ドメインの役割
- ドメインとは、「example.com」のようなサイトの名前(URL)のことです。これがないと、サイトにアクセスするために“123.234.567.789”のようなIPアドレスを直接使わなければならず、人間にはとても覚えにくくて不便です。
- なので契約内容は「その名前の使用権(年単位の利用権)」となります。
2. 管理の違い
- ドメイン管理 → ドメインレジストラ(お名前.com、ムームードメイン、Google Domains など)
- サーバー管理 → ホスティング会社(さくらインターネット、ConoHa、AWS、Xserver など)
それぞれの分野で契約・更新・料金体系が独立しているため、作業も分かれます。
3. 分けるメリット
自由度が高い
ドメインとサーバーを別々の会社で運用できる(サーバーを変えてもドメインはそのまま)
リスク分散できる
一方がトラブルでももう一方に影響しにくい
長期的な安定性
サーバー移転時もドメインはそのまま流用できる
もし「面倒だから一度に済ませたい」場合は、Xserverやロリポップのような 「ドメイン取得とサーバー契約を同時に申し込めるサービス」 もあります。
ただし裏側では、同じ会社内で別々の契約が発生していて、更新日や料金もそれぞれ設定されています。
サーバー1個に対して、2個以上のドメインを登録できるのはなぜ?
「場所(PC)は1個」なのに、複数のワードプレスをインストールして、それぞれ別のURLを登録できるのは不思議ではないでしょうか?
実は、「場所1個」の中に「複数の独立したフォルダ(領域)」を作れるので、その一つ一つにドメインを登録できるのです。
仕組みのイメージ
- サーバー(契約) = 1台のPC
- ドメイン = 1台のPC内にある、特定のフォルダにアクセスするためのアドレス
- なので下記のようにワードプレスを分けて設置できる
/example1/
→ ドメインA用WordPress/example2/
→ ドメインB用WordPress
あとはDNS設定で、
ドメインA → example1フォルダ
ドメインB → example2フォルダ
と振り分けることで、それぞれ別サイトのように動きます。
Xサーバーでやる場合の流れ
- サーバーパネルでドメインを追加(ドメインAとBを登録)
- 各ドメインに紐づけるフォルダが自動で作成される
- それぞれのドメインごとに「WordPress簡単インストール」を実行
https://ドメインA
にアクセス → WordPressサイトAhttps://ドメインB
にアクセス → WordPressサイトB
注意点
- サーバー容量やデータベース数には契約プランごとの上限があります。
- WordPressを複数運用すると、アクセス集中時に処理が重くなる場合があります。
- 管理画面のURLやログイン情報はドメインごとに別となります。